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Sayaca 

Wings of Desire ベルリン・天使の詩 

猛暑が続いた後、急に涼しくなり、体力的にも精神的にも少しバランスを崩している、又は崩しそうな方が多いのではないでしょうか? こんな風に言うと、精神的に少し不安定なニュアンスがあり、ネガティブにとらえる人もいるかもしれませんが、季節の変わり目に、こういった感情の移り変わりを感じることは、とても自然かつ贅沢、時の移り変わりを繊細に感じることができる感受性を養うことができるいい機会であり、とても素敵なことだと思います。

今年の夏は、温度差が激しかったことと、私個人は断食したこともあり、いつもと違った時間の流れ方を感じていて、それはそれで素敵なことだと思うのですが、あっという間に9月になっていたのには驚きました。

夏の暑さの後の涼しさを日々肌で感じると、人恋しくなったり、本を読みたくなったり、美味しいものを食べたくなったりと、俗で言う、「食欲の秋」「読書の秋」ですが、私もこの時期になると、無償に食べたくなるもの(に関してはまた次回にお話しするとして... )、思い出す詩が幾つかあります。

今日は、敬愛するドイツの映画監督、ヴィム・ヴエンダース作品の、私の大好きな映画「ベルリン・天使の詩」の中から、お気に入りの箇所を抜粋してご紹介したいと思います。

皆様、素敵な秋を... 🍂

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子供は子供だったころ

腕をブラブラさせながら

思った

小川は川になれ

川は河になれ

水たまりは海になれ、と

子供は子供だったころ

知らなかった

全てに魂があって

すべての魂はひとつだった

子供が子供だったころ

考えなんて持たなかった

癖だってなにひとつ

あぐらをかいたり両脚そろえて跳んだり

頭にはつむじ

カメラを向けても知らん顔

子供は子供だったころ

いつも不思議だった

どうして僕は僕で

君ではないの?

どうして僕はここにいて

そっちにはいないの?

時の始まりは いつ?

宇宙の果ては どこ?

この世で生きる事って

ただの夢じゃないの?

見たり聞いたり

嗅いだりするものは

この世の前にある世界の

ただの影じゃないの?

悪があるって ほんとう?

悪い人はいるって ほんとう?

僕が僕になる前は

いったい

僕はなんだったの?

そしていつか

僕が僕でなくなったら

僕はなにになるの?

日本語訳:小泉すみれ

「ベルリン・天使の詩 WINGS OF DESIRE」 より

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